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2015.11.13
[イベントレポート]
「撮影中、竹内結子さんと同じように首にコルセットをしていたんです」コンペティション『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』-10/25(日):Q&A

残穢

©2015 TIFF

10/25(日)コンペティション『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』の上映後、中村義洋監督をお迎えし、Q&A が行われました。⇒作品詳細
 
Q:上映前に「この大きなスクリーンで観たらすごそうだ」とおっしゃっていました。ご覧になっていかがでしたか。
 
中村義洋監督(以下、監督):でかいですね、画面が。みなさんの感想をすごく聞きたいです。
 
Q:残穢の撮影中、もしくは過去のホラー作品の撮影期間で、怪奇現象を経験したことはありますか?
 
監督:僕や原作者の小野さんもそうなんですが、劇中にある通りの心霊現象否定論者というやつですね。大概の現象は説明できるものだと思っています。ただ、クランクインして一週間程経ってからクランクアップまでの間、僕は劇中の最後の竹内さんのような状態になっていました。首をちょっとやられていて。その原因は移動の車内で寝てしまったからなんですが、首がカクンって前に寝てしまうのを何度もやっていたら、痛くなってしまったんです。それでコルセットをつけていました。(劇中の竹内さんと)全く同じ状態で撮ってましたね。それは別に怪奇現象じゃないですけど。(場内笑)
 
Q:劇中で、床を這って出てくる怪奇現象にCGを使われたのは、何か意図があったのでしょうか。なぜ人間的なものではなく、影のような表現をされたのですか?
 
監督:実はいろいろ試しました。その中であれに落ち着いたんです。本当に役者さんを呼んで、実体も撮りましたが、それだとあまり怖くなかったんですよ。あとは、一番最後の出版社のシーンだけ、本気で怖くしているんです。他は想像なので、あまり怖くなくても良いかなという感じで。そこで差は出してるつもりなんですよね。
 
Q:途中で何度も退出しそうになるくらい怖かったです。ホラー映画の撮影をする時はお払いや供養をされるのでしょうか。
 
監督:お払いは普通、どの映画でもするんですよ。でも、クランクインの前々日ぐらいにやるので、別の仕事をやっているキャストやスタッフがたくさんいて、あんまり人が来ないんですよね。今回は多かったですよ。こんなに来るかというくらい来ましたね。すごい人数でお払いしました。
 
Q:皆さん脚本を読んで、これはいかないとまずいなと思われたんでしょうね。
 
監督:そうですね。どれだけ本当の話に思わせるかみたいな小説だし、それは映画も目指しているところです。全部嘘なんですけど。
 
Q:非常に後味の悪い映画をありがとうございます。監督は、竹内さんと何度か作品を作られていますが、竹内さんについて今回新たな発見はありましたか。
 
監督:説明するのが難しいんですけど、やったことないだろうなという直感でキャスティングをしています。ふだん竹内さんが役について悩む時に遠目に見ていたりして。ナーバスな、シリアスな竹内さんというのは、前からどこかで出したいなと思っていましたね。
 
Q:竹内さんの語りが怖くて、とても低いトーンで続く語りが頭にずっと残ります。録音の時は演出面のお話をかなりされたのでしょうか。
 
監督:そうですね。クランクインの前日か前々日に撮ってるので、あれで決まっていったかんじです。こんなに低くて小さい音が拾えるんだろうかというくらいまで、ずっと低くしていったんで。それが良かったと思います。
 
Q:竹内さんの役を、非常に抑えた怖がらないキャラクターにすることで、余計に観客の恐怖を煽る意図があったのでしょうか。
 
監督:竹内さんのキャラクターについては、それはありますね。実際に「残穢」の著者である小野不由美さんといとお会いしたのがすごく参考になりました。本当に動じない方なんです。
 
Q:最初の男の子の時から、黒い影が出てくるのが見えていますよね。割と日本のホラーだと見えない、音だけの方が怖かったりすると思うんですが、あえて影を見せたことで、ある程度怖くないところを見せておきつつ、向かっていくという狙いがあったという理解でよろしいでしょうか。
 
監督:そうですね。狙いです。だからといって、全く怖くないって言われちゃうとすごくショックなんですけど(笑)。差をつけたかったんです。
 
Q:映画化する際に、原作者の小野さんから何か要望はありましたか。
 
監督:小野さんは前からずっとホラーファンであり、ご自身も書かれているので、ホラーについての造詣がすごく深いんです。僕の方は、Jホラーの脚本や『ほんとにあった!呪いのビデオ』というフェイクドキュメンタリーなどを10年くらい前にやっていて、4~5年どっぷり浸かっていました。なので、今どういうホラーを作るべきかという共通認識は、話をしなくてもあまり齟齬がなかったんですよね。こういうものが怖いよね、というのが。
僕は、久々にホラーをやるということと、小野さんからオーダーを受けたということもあり、少し構えてしまったところがありました。実際観ていただくとわかるんですが、脚本をやりながら、最初の炭鉱夫のシーンなんかはそこまで怖くしなくてもいいじゃないかと思ったり。映画の中で、音で、オビでこれだけ行けたというのはあるんですが、脚本段階ではそこまで自信がありませんでした。始めの30分ぐらいは不安がすごくあったり。脚本家と一緒に悩んでしまった時期に小野さんと会って、お酒を飲みながら話しました。その時「出ちゃったら怖くないのよね」という一言が聞けたんですよ。それでもう、全部いろいろなものがクリアになりました。そこからは最後の作業に進んで、クランクインできましたね。

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