すっかり秋模様になった東京。“芸術の秋”にぴったりな10月22日、六本木ヒルズ・アリーナにて第28回東京国際映画祭が開幕しました。
六本木ヒルズアリーナに敷かれた全長130mのレッドカーペット。
トップバッターには今年のフェスティバル・ナビゲーターの野村雅夫さんと季葉さんが登場。ソフトバンクのロボット・pepperとのレッドカーペット開会宣言に続いて、今年上映が行われる様々な映画のご紹介と共に、海外からは、ヒラリー・スワンクやヘレン・ミレンなどのアカデミー賞俳優陣も来日。
国内外の豪華なゲスト陣がカーペットの上を歩きました。
カーペット終了後、TOHOシネマズ六本木ヒルズスクリーン7にて行われたオープニングセレモニーでは様々なゲストのご紹介や経済産業省大臣・林幹雄様のご挨拶、オフィシャルナビゲーター二人による開会宣言が行われ、最後にオープニング作品『ザ・ウォーク』の舞台挨拶&本編上映が行われました。
『ザ・ウォーク』からはロバート・ゼメキス監督が登壇し、今年のオープニング作品に選ばれたことへの喜びを語りました。
【『ザ・ウォーク』 ロバート・ゼメキス監督 コメント】
私の作品がオープニングを飾るということで光栄に思っています。私、スタッフ・キャスト、プロデューサー全員を含め、ソニー・ピクチャーズを代表して皆様にお礼を言いたい。(本作を作ろうと思ったきっかけは)1つは、キャラクターが非常に斬新であるということです。彼は情熱をもって夢を追っていくキャラクターです。
彼が繰り広げるバレエのようなスペクタクルがツインタワーの間で行われる、これは映像にしなくてはいけない、映画にしたら素晴らしいものになると思いました。彼の情熱、芸術家として自分の気持ちを表現したいという非常に強い気持ちを持っているところに惹かれました。創造性があって、ツインタワーを見てものすごいインスピレーションを感じてツインタワーの間にロープをたらして演技を始める。何が彼の前に来ても止められない非常に強い気持ちで進んでいく人です。フィリップ本人とも、何年かにわたり何時間も一緒に過ごしました。素晴らしい語り手だと思っています。彼からのアドバイスとしては、彼の気持ちを皆さんに体感していただきたい、それを伝えてくださいと言われたので、出来るだけ反映するようにしました。
(主演のジョセフ・ゴードン=レヴィットについて)彼は本当に素晴らしい役者です。身体も磨いているし、サーカス芸術も好きでストリートパフォーマンスにも興味をもっている。自分で綱渡りをするんだ、という気持ちで挑戦し、演じてくれた。たまに、たとえばピエロの中で自分もその一員になってピエロを演じるということもしているみたいです。また、完璧なフランス語を話せる素晴らしい俳優です。特に皆様に見ていただきたいのは、フィリップがやっとワイヤーに足を乗せて歩き始める瞬間、その芸術性を見てほしいです。
東京国際映画祭では、皆様すべての作品を見て楽しんでいただきたいですが、特にオープニングの『ザ・ウォーク』をぜひ観てもらえたら嬉しいです。
【「コンペティション」部門 審査委員長 ブライアン・シンガー コメント】
このような大役を仰せつかり、このような場で皆様とお仕事出来るのは非常に光栄です。私が初めて東京国際映画祭に参加させていただいたのは、確か1995年、『ユージュアル・サスペクツ』の時で、1998年にも来日してもう一つ作品を持ってきました。
他の審査委員の皆様は映画界に監督として、また審査員としても多くの経験をされた多彩な才能の持ち主で、ドラマ、コメディ、ホラー、とかなり多様なジャンルのものがあるので、審査をするのはかなりチャレンジングだと思います。皆さんと審査できることを光栄に思っています。