東京国際映画祭の上映作品は、多彩な 9 つの主要部門によって構成されています。本年はコンセプトをより鮮明に打ち出すべく、新たに〈パノラマ〉〈Japan Now〉〈日本映画クラシックス〉の 3 部門を新設しました。
<コンペティティブ>
● コンペティション 部門
2015 年 1 月以降に完成した長編映画を対象に、世界各国・地域の応募作品の中から、厳正な予備審査を経た 15 本(予定) の作品を期間中上映します。昨年は 92 の国と地域から 1,373 本もの応募がありました。国際的な映画人で構成される 審査委員のもと、クロージングセレモニーで各賞が決定されます。
● アジアの未来 部門
“アジア発、世界へ、未来へ!”長編映画 3 本目までのアジア新鋭監督の作品をいち早く上映するアジア・コンペティション 部門。日本から中東まで、いま最も活気に満ちたアジア圏のこれからの映画界をリードする作品を紹介します。また、 選出された作品の監督やキャスト・スタッフを招聘して日本の観客や映像業界との交流を図り、アジアの才能を世界へ 発信します。最優秀作品には「アジアの未来 作品賞」が贈られます。さらに、文化の違いを超えて国際的に活躍してい くことが期待される監督に、「国際交流基金アジアセンター特別賞」が贈られます。
● 日本映画スプラッシュ 部門
海外への飛躍を強く意識した部門。活況を呈する日本のインディペンデント映画から、とりわけ個性が強く、独創性とチャレンジ精神に溢れる作品を監督のキャリアを問わず紹介します。出品作品は、海外から招聘する国際映画祭プログラマーやプレス、バイヤーに積極的に紹介されます。
<ショーケース>
● 特別招待作品 部門
日本公開前の最新作をプレミア上映する特別招待作品は、オープニング、クロージング作品を中心に大作や話題作が揃 う、華やかな部門です。国内のみならず海外からもスターが来場し、会期中に開催されるイベントを大いに盛り上げます。
● パノラマ 部門 NEW
日本公開前の個性的な最新作をプレミア上映するパノラマは、バラエティ豊かな様々なタイプの作品が集まる部門です。人間ドラマから、ホラー、アニメーションなど、映画の多様性が体感できる刺激的な作品が揃い、ゲストも来場する華やかで楽しい部門です。
● Japan Now 部門 NEW
過去 1 年の日本映画を振り返り、現在の日本を代表する作品の数々を、映画祭独自の視点でセレクションする部門です。この部門を見れば、いまの日本映画を概観できるとともに、現在の日本が多面的に見えてきます。また、気鋭の監督を ピックアップし、特集上映を行うことでさらなる飛躍を応援します。
● ワールド・フォーカス 部門
世界各国・地域の映画祭受賞作や話題作、あるいは有名監督の日本で紹介されていない新作に注力し、日本公開が未決定の貴重な作品を取り上げます。欧米の作品に加え、アジアの有力作品も上映します。TIFF開催後に半数以上の作品の日本公開が決定。「ワールド・フォーカス」が世界の話題作のショーケースとしての役割を果たしていきます。
<クローズアップ>
● 国際交流基金アジアセンター presents CROSSCUT ASIA 部門
国、監督、俳優、テーマなど、様々な切り口のもとでアジア映画を特集していく部門です。昨年大好評だったタイ特集に続く第2弾は、豊かな映画史を誇るとともに、今まさに「第 3 期黄金時代」に突入したと世界的に評されるフィリピ ン映画の世界を特集します。
● 日本映画クラシックス 部門 NEW
デジタル・リストアされた日本映画を上映する本部門では、日本が誇る名作の数々が鮮やかにスクリーンに蘇ります。